さて、ここまで熱心に読んでくださったあなたに、質問したいことがあります。
今、詳しく説明してきた<三つの原因>を徹底的に取り除いてゆく作業が、
医者にできるでしょうか? 考えるまでもなく、無理です。
彼らには、はじめから関心さえないのですから。
とすれば、波線の下、氷山のように姿をひそめた巨大な<原因>という塊は、
他ならぬ、あなた自身が、一つひとつ取り除いていくしかありません。
そして今度こそ、モグラ叩きなどではない本当の治療を、自らの手で試みるのです。

1990年、初発のガンが分かった時、脳裏に浮かんだ言葉を、
私は今も決して忘れません。それは・・・「先生だけが頼りです」というものでした。
口にこそ出しませんでしたが、入院中、何度心につぶやいたことでしょう。
風邪や腹痛ならともかく、ガンほどの病気を自分の力で、
自分の努力で、治すことができるなどとは、まったく思えず、
ただただ医者にすがるしか生き延びる道はないと思い込んでいました。
それほど、深い無力感にとらわれていたのです。
そのこと自体が、免疫を著しく低下させるということも知らずに・・・。

責任をとれば、ガンは治る!

術後の痛みも癒えかけたころ、
私は、このような医者任せの態度に、
自分自身に対して、
大きなうしろめたさを感じるようになっていました。
なぜなら・・・。
ガンになるまでの私の24時間は、まさに仕事漬け。
身体がどんなに悲鳴を上げていても、心がどんなに傷ついていようと、
そんなことに一切かまわず、いや、気づきさえもせず・・・
すべてを、無視という名の暗闇に、放置していたのでした。
自分の身体、自分の心、自分の命に対する無責任です。
その挙句にガンになったのに・・・この私はまたしても・・・自分の命、
自分の運命を、医者という赤の他人に、すっかり預けてしまったのでした。
いや、「預ける」などという表現は、まだ事の本質を表していません。
正確に言えば、命を<丸投げ>してしまったのです。
 
ガン患研設立以来、セミナーや講演会で、
私は、一万人を優に超える患者さんに語りかけてきました。
そのとき、いつも脳裏に張りついて離れないのは、あの無責任だった自分。
医者に命を丸投げしていたころの自分自身です。
もし、あのままの無責任を続けていたとしたら・・・
再発・転移を繰り返し、私の命はとっくに尽きていたでしょう。
だから今、私は一段と声を張り上げて言うのです。
<三つの原因>を徹底的に取り除いてくださいと。
それが<自分の命に責任をとる>ということなのだと。
そして・・・責任をとれば・・・再発・転移はもちろん、
たとえ医者からサジを投げられた末期ガンであっても、大丈夫。
どんなガンでも、自分で治せる!・・・334人の、治した先輩たちが、
そのことを身をもって実証してくれていると・・・
今、この文章を読んでくださっているあなたにも、伝えたいのです。熱い心で。

医者の言葉を超えて!

「どんなガンでも、自分で治せる」と、確信をもって、私が繰り返す理由。
それは、もう一つあります。
<医者の言葉を超えて、生きてゆく>ためです。
佐々木英雄さんという会員さんを紹介しましょう。

2007年4月、彼は、医者からいきなり
次のように言われました。
「佐々木さん、前立腺ガン末期で、骨にも転移があります。
残念ながら、あなたのガンは治りません。
治療法はありません」と。
余りのショックに「もう、明日にでも死んでしまうかと」
思うくらい落ち込んでしまうのです。
そして、最後の挨拶にと、親戚を回りはじめ・・・。
そんなある日、ふとした偶然から、
近々、ガン患研主催のイベントがあることを知ります。
『世界一元気! ガンの患者学ワールド』。
神奈川県海老名市で開催された1000人規模のイベントです。
身体を気遣う家族の制止を振り切って、仙台から参加した彼は、
そこで運命的な出会いをします。
「ガンには、特効薬はないと聞いていましたが、
私は、私は・・・そこで、特効薬を見つけたんです!」
と言ってもそれは、文字通りの薬ではありません。
佐々木さんはその日のことをいつも、満面の笑顔で、こう語ってくれます。
「私にとっての特効薬、それは、あの氷山の図でした。ガンには<原因>がある。
だから、それを一つひとつ、徹底的に取り除いていけば、ガンは治る! 
末期ガンも、どんなガンでも、治るんだぁ! と分かったんです!」
その日、ガン患研のテキストがぎっしりと詰まった
「大きなビニール袋を両手に下げて」帰途についた彼は、
翌日から猛然と、努力を開始します。
そして1年。検査の結果、ガンは「すっかり消えている」ことが確認されました。
典型的な、自助(自然)退縮です。

医者は、様々に言います。人の命に、人の未来に、<限り>をつけます。
「半年後に、確実に再発します」「99パーセント、脳と肺に転移します」
「今度再発したら治療法はありません」「身辺整理をしたほうがいい」
「緩和ケア病棟を紹介します」「余命1年です」「余命半年です」「余命1週間です」
「もう、いいんじゃないですか」「あなたはまさか、治るとは思っていませんよね」
しかし。
医者に、命の期限を切らせるなんて・・・そんな悲しい、そんな悔しい、
そんな無惨なことを・・・受け入れてはいけない! 断じて受け入れてはいけない!
「どんなガンでも、自分で治せる!」ことを信じ、
<三つの原因>を徹底的に取り除く努力を積み上げるなら・・・
どんな医者の言葉も、軽々と超えて、生き抜くことができるのです。 
自分の命は、自分で決めましょう!
自分の未来は、自分で決めましょう!

★NPO法人ガンの患者学研究所は、神奈川県から認証された非営利の団体です。一切の宗教、政治、商業主義とは関係ありません。
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