医者の戸惑い

 自分の患者のガンが<自然退縮>してしまったとき、主治医はどんな反応を示すのでしょうか? あなたはどう思いますか?
 「おめでとう! ガンは消えていますね」「頑張りましたね」などと、一緒に喜んでくれるでしょうか? 残念ながら、そんなことはまずあり得ません。
 医者の反応は、おおむね以下のようなものです。
「おっかしいなあ・・・」「うーん(あとは首をかしげるばかり)」
 膵臓ガンが消えたある女性会員の場合、主治医は・・・。
「ここにあったはずなのに」。そう言いながら、以前ガンがまだあったときの画像に慌てて切り替え、「ほらね、あるでしょ」と。
 卵巣ガンが消えた別の女性会員はこんな証言を寄せてくれました。
 いつもは、画像を見せながらガンの大きさに必ず言及する主治医が、その日に限ってまったくその話題に触れないことを奇妙に思い、質問したそうです。
「先生、あのぅ、ガンはどうなっていますか?」
 すると主治医は小さな声でポツンと、「写ってないね」。決して「消えている」ではなく、あくまでも、「写っていない」だったとか。
 再発肺ガンが消えた男性の場合、主治医は小さな声で「誤診かなぁ・・・最初の検査の間違いかなぁ」と繰り返すばかり。

 

あってはならない!

 一体なぜ・・・。医師たちは、<自然退縮>を素直に認められないのでしょうか? ガンが消えたことを、患者と共に喜べないのでしょうか?
 その理由は明白。自然退縮は、彼らにとって決して、<あってはならない>ことだからです。ガンとは、見つけ次第、手術で切って取る、放射線で焼き殺す、抗ガン剤で毒殺する。それ以外に有効な治療法はない。いや、それらすべてを駆使しても、多くの患者は命を落としてしまう・・・それがガンという病。
 だのに、たとえ初期であっても、治療もしないガンが消えることなど、決してあり得ない。ましてや再発ガンや末期ガンまで消えるなどとは・・・あってはならない・・・。これが、医師たちの常識であり、信念なのです。

ますます、あってはならない!

 無理もありません、仮にも、一切の治療を受けずに、ガンが消えた患者がいたとしたら、医者は、自分が長年頼りにしてきた、常識も信念も否定されてしまうのですから。
 さらにその上・・・。
 再発・転移・進行ガンや末期ガンの場合、彼らが手を尽くしてもなお、治すことは極めて困難。治療はただ延命を目的としたものにならざるを得ません。
 にもかかわらず・・・。
 そんな患者たちのガンがあるときすべて消失していたとしたら、医者にとっては、なおさら認めがたいだろう。なにしろ、自分たちの力がまったく及ばなかったガンが、消えてしまったのだから。
 ましてや・・・。
 中には、医者の勧める治療を明確に拒否する患者もいる。そんな患者のガンが消えたとなれば、それは感情的にも認めがたい。それこそ、<あってはならない>ことなのです。

 

不当なる無視!

 自らの知識では説明できない<事実>が現れたとき、事実に合わせて知識を修正してゆくのが、科学的な態度。だのに医者たちは、そんな謙虚さを放棄し、あろうことか、認めがたい事実のほうを否定するのです。そうして、身の安全を守ろうとする。逃げようとするのです。
 ガンが<自然>に消えるなど、あり得ない。そもそもガンではなかったのではないか。ガンであったとしても、この事例は、例外中の例外。何かの偶然に起こった奇跡のようなもの。わざわざ真面目に論じるほどのものではない・・・と。
 このようにして自然退縮は、医者たちによって、長く、不当に無視されてきたのです。

希望の光

 しかし、私たちガン患研は、以下のように考え、主張しています。
 自然退縮にこそ、ガンという病気の本質が、そして身体に優しい治し方、本当のガンの治し方が、示されているのだと。
 医者がどこまでも、自然退縮を無視し続けるなら、それなら、私が、ガン患研が、それを究明するしかありません。自然退縮は、すべてのガン患者の希望の光になるに違いないのですから・・・。

圧倒的な努力

 そこで私は何よりもまず、世界的に通用している、自然退縮という名称を改めてみたいと考えました。
 なぜなら・・・。
 <自然>という言葉には、<何もしないのに、ガンが消えた>。何もしていないのだから消えた<理由が分からない>という、二つの意味合いが含まれているからです。
 何もしないのに消えたなんて、とんでもない。
 理由もなく消えたなんてとんでもない。
 53人はみんな、ライフスタイルを整え、食事を変え、心の持ち方を根本的に改めました。
 <ガンの原因と結果の図>に示された、ガンの原因を、一つひとつ、取り除いていったのです。そのプロセスで大きな自己変容と自己成長を遂げ、人生そのものを、まったく新たに築き直したのです。
 ガンが消えたのは、その圧倒的な努力の結果。命がけの自助努力が、53人の、ガンを消失させたのです。医者には、患者のその努力がまるで見えていない。いや、最初から、そんなことには関心もないのです。だから、何もしないのにガンが消えたなどと、言うのです。
 もう一度書きます。何もしないのに、ガンが消えたなんて、とんでもない! 理由もなく消えたなんてとんでもない! ガンが消えたのは、患者本人の圧倒的な努力の結果です。

 

命名!

 だから私は、世界に先駆けて、<ガンの自助退縮>、英語では、constructive regressionと命名しました。

 そのことによって、ガンの消失は、その気にさえなれば、そして、必要にして充分な努力さえ積めば、誰にでも引き起こすことのできるものであることを訴えたのです。
ライフスタイルの乱れ、食事の乱れ、心の持ち方の乱れ。ガンの原因を一つひとつ取り除いていけば、ガンという結果が消滅することは、あまりにも当然なのですから。
 
 そして今、ガン患研では、53人の<自助退縮>を数えるまでになりました。世界一の実績です。しかもその数は、少しずつですが、毎年着実に増え続けているのです。
もはや医学界も、例外中の例外、奇跡などというレッテルを貼り、無視し続けることはできないのではないでしょうか。

あなたなら、できる!

 ガン患者のほとんどは、三大療法に疑問を感じつつ、しかしガン治療にはこれしかないと思い込んでいます。いや、思い込まされています。
 医者にしか、病院にしか、ガンは治せないと思い込んでいる。思い込まされているのです。だから、もはや、治る見込みが少なくなってきていることを知りつつも、そこにすがりついてしまうのでしょう。
 何という、悲しく切ないことでしょうか。
 私は再発を経験しました。再発ガンは、<自助退縮>させることに成功しました。
 だから、もしあなたが、今の治療に行き詰まっているなら、それにもかかわらず疑問と不安を抱えて、今の治療にすがる他に道を見いだせないでいるのなら・・・私は、言いたい。
 53人と声を合わせて、心から、次のように言って差しあげたいのです。

 

医者という赤の他人に、すべてを預けてしまうのは、あまりにも悔しい。
医者の言葉に負けてしまうなんて、あまりにも、もったいない。
治る力は、すでに、あなたの中にあるのだから。
治す方法は、いくらでもあるのだから。
<自助退縮>は、誰にでもできる。あなたなら、できる。
どうかどうか、勇気を奮い、自分を信じてあげてほしい。
たった一度の人生、決して二度とはない人生なのだから。

 

 

 

★NPO法人ガンの患者学研究所は、神奈川県から認証された非営利の団体です。一切の宗教、政治、商業主義とは関係ありません。
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